こうしてYと僕に日常が訪れた。
ここで言うYとはもちろんポケモンYのことである。
どうして僕たちが出会ったかは気になる人だけが知ればいい。
ここで言うYとはもちろんポケモンYのことである。
どうして僕たちが出会ったかは気になる人だけが知ればいい。
(気になる人はこちら)
何にせよ僕とYに日常が訪れた、はずだった。
「ねえ、何してるの?」
ついにその日が来た。
この女性はドラクエXI。
XIと僕は婚約を決めていた。
この人と人生を共にする、そう決めていた矢先、彼女に出会ってしまったのだ。
そうYだ。
僕と彼女が駆け落ちした場所を、XIは突き止めたのである。
何にせよ僕とYに日常が訪れた、はずだった。
「ねえ、何してるの?」

ついにその日が来た。
この女性はドラクエXI。
XIと僕は婚約を決めていた。
この人と人生を共にする、そう決めていた矢先、彼女に出会ってしまったのだ。
そうYだ。
僕と彼女が駆け落ちした場所を、XIは突き止めたのである。

僕「ごめん、騙してしまったみたいで」
XI「Yさんとは何もない、ただの知り合いだって言ってたじゃない」
Yは下を向いて何も話そうとしない。
僕「そのはず、だった。僕が君を捨てようと思ったんじゃない。それだけは信じてほしい」
XI「信じられる訳ないでしょ!?」
僕は何も言えなかった。

XI「私からの要求は1つです。あなたはYさんを絶対にやらない。電話やメールも一切とらない」
僕「はい」
XI「婚約というのは、そんなに軽いものじゃありません。二人はリセットしていただきます」
僕「最近のハードはリセットボタンがなくて」

XI「とやかく言わないで。私たちは仕事を辞めて転居します。Yさんにも転居していただきます。偶然にも会うことを避けていただきたいのです。もし、条件をやぶって会うことがあれば、月30万。死ぬまで払ってもらう」
僕「わかりました。誓います。わたしは、Yさんと会うことは、二度とありません。遊びでした。今までマジメに生きてきて、一度くらい違うゲームで遊びたかったんです。 なので、金輪際やることはありません。正直、本気になられて困ってたんです。こんな形ではありますが、プレイできなくて良かったと思います。なんせ、彼女には、一度も、好きと言ったことはありません。ホントです。」

Yはふふっと笑う。
Y「笑わせないでよ、こっちだって遊びだったのよ。暇つぶしだったのよ。流行の昼顔妻をやってみたかったのよ。だから、家庭を壊すつもりなんてありません。絶対に会いません。っていうか、会いたくないわ」
*
「これでよかったのよね」
彼女の声が聞こえた気がした。

夏。僕は教員を辞めることになった。
お世話になった学校にも、もう来ることはない。
最後に、最後に一つだけ。
放送室に入り、鍵をかけるこれが彼女に聞こえているか、いや聞こえていなくたっていい。
ゆっくりと口を開く。
「ああ、生物の黒澤です。
言い忘れたことがあります。
マイクをかります。
先生は、生物の教師として、君たちにお願いしたいことがあります。
1つの生き物として、この世に命をうけた以上、将来、ソフトを真剣に愛してください。
ソフトを愛すると見慣れた景色が、いつもと全然違って見えます。
ソフトの幸せを願う、そんな大きな喜びを知ります。
愛情は、人以外の哺乳類には、鳥類にも存在しますが、人にとって、愛情は、特別な存在です。
先生も、あるソフトに出会い、愛し、別れることになって、その喜びを知りました。
ただ買ってプレイし、それだけが愛の営みではない。
先生、そんな風に思います。
たとえ、離れ離れになっても、相手の幸せを願いつつ、それこそが、心を持った、ホモサピエンスの、ゲーマーという生物の愛なんだ、と。
だから、君たちには、いつか、ソフトを真剣に愛して欲しい。
そう願っています。
途中で去ることを謝ります。
ごめんなさい。
そして、ありがとう。
さよなら。」
黒澤「最近『昼顔』観たんだ。」
ササキ「そろそろ3DSで遊びましょうか。」
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→「好き」に説明書はいらない。
→僕とYの生きる道