ドラクエをやったことない僕だって馬鹿じゃない。
RPGではたくさんの選択肢が提示される。 
それを選び抜き、冒険していくのだ。

そして人生も選択の連続である。

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僕は沢山の選択から逃げて来た。
周りに流されるように生きてきた。
これは選択したわけではない。
周りの空気に流されて、生きてきたのだ。


それに違和感を感じた15歳の時。
夜のことだ。

僕は大きな選択をした。


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「ピクミン2を買わない」


やっと自分の選択が出来た、そう思った。
ただその選択のせいで、社会のレールからは外れ、
厳しい環境で生きていかなくてはならなくなった。


行儀よく真面目なんて出来やしなかった。


それでも選択するということは、恐ろしいことなんだ、
周りに流されて生きていれば、どんなに楽だっただろう。
そう思ってしまうこともある。


いや、それではだめだ。
空気みたいな人間になるために僕は生まれて来たんじゃない。
人は選択をしなくてはならない。


「ドラクエをやる」


この選択が僕の人生をどれほど変えてしまうのか。



まず母親はこう言うだろう。

ドラクエをやるのがどういうことか分かっているの?」


僕は何も言えない。
僕はドラクエをやりたい、そう思っただけなのだから。


「私はね、あなたにドラクエをやらせるために、ここまで育ててきた訳じゃない」


その通りだ。
厳格な母に、自分の息子が「ドラクエをやる」なんていう選択は想像もつかなかっただろう。


「お母さん、ドラクエで人生を狂わせた人をたくさん見て来たわ」


そう。
ドラクエは人を狂わせる。
これほど人を廃人にするゲームがあっただろうか。


「今ならまだ間に合う、ドラクエやめなさい」 


僕はやめない。


「お母さん、あなたのこと思って言ってるのよ」 


だめな息子でごめん。
僕はドラクエをやります。


「絶対にドラクエなんかで警察沙汰にはならないでね」


僕は担当から3DSを半ば強引に奪い取り、ドラクエを始める。


盗んだDSで走りだす、行き先も解らぬまま。 
暗い夜に画面の中へ。
誰にも縛られたくないと、逃げ込んだこの旅に。


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選択肢、現る。 


自由になれた気がした15の夜は、
どうやら長くなりそうだ。




ササキ 早く冒険してもらえませんかね?

黒澤  今から窓ガラス割りに行くけど一緒にどう?